基本的に、夜の天気がどうであろうとも普段はあまり気にすることはない。
むしろどうせ雨が降ったりするならば、昼のうちよりも夜寝ている間にざーっと一雨通り過ぎていって欲しいと思う。
特に夏なんかは、夜に雨が降ることなんてあまりないけれど、少しでも気温が低いときに雨が降ってくれれば、翌朝の空気が澄んでいることだろう。
雨上がりの朝の空気は、この汚れた東京でさえ澄んでいて、どこか田舎の空気を彷彿とさせてくれ、郷愁の思いにかられるものだ。
今はあまりなくなったけれど夜空を観察するには、夜の天気が気になる。もちろん晴れがいい。
星を観察する。雨雲がかかっていては、星は見えない。雲ひとつない快晴が望ましい。
その昔、標高の高い高原地帯で夏の夜空を見上げていた。空には一面の星、星、星。空が近い。まるで自分に星達が迫ってくるようだ。天の川も見える。地面に寝転がってずっと空を見上げていると、流れ星がひとつ。ひとつと思ったら次々と流れてくる。
夏でも山の上は寒い。寒いけれども、宝石を散りばめたような夜空をずっと見ていたい。
星達は時間とともに、見せる姿を変えていく。夏の夜空だったはずが、明け方近くになると、オリオン座などの冬の星座達が姿を見せてくる。
あんな美しい夜空は、次はいったいいつ見られるのだろうか。
満月の夜空も、できれば天気がいいと嬉しい。次の日、あまり天気がよくないときは、月は朧月夜になる。うっすら影がかかり、まあるい月はその輪郭がぼぅっとしている。
夜まで空気が澄んで乾いていれば、月はそのまんまるい姿を大きく見せ、ときには怪しげに赤く、ときには煌々と黄金色に輝き、そして白く高貴に光っているときもある。
月の姿は毎日毎日、その姿を変え、実に不思議で魅惑的な存在だ。
月に1度ほどある満月の姿はほんとうに神秘的だ。中秋の名月なんて、ほんとうに昔から人が愛でてきたのがよくわかる。
時代は移り変わっても月の姿は変わらない。
天気のいい夜は、たまには夜空を見上げたい。