春の天気は移ろいやすい。
ぽかぽか暖かくなって、やわらかな日射しが心地良くなってくる頃、春の花たちが次々に咲き出す。まだ寒さが残るころ、梅が咲き出し、春を感じる暖かさが続くようになると、桜が一斉に咲き出す。
春の暖かさは本当に気持ちがいい。寒い冬を抜けて、太陽のありがたさを感じる。木々は芽吹き色とりどりの花がこの時を待っていたといわんばかりに咲き出す。生命の息吹を感じる春は、本当にいい季節だ。
ずっといい天気が続けばお出かけ日和。花見に行くのもいい。だけれどそうはいかない。
春一番が吹けば風が強くて大変だ。春の嵐が吹き荒れることもある。
雨が続けばせっかく満開を迎えた桜は一斉に散ってしまう。昨日、こぼれんばかりの美しさを見せつけていたのに、一雨で散る。
桜の花が、はらはらと散り始める頃、天気がよければ、その桜吹雪をうけに桜街道を歩きたい。なんとなく日本人の情緒を感じることができる季節のような気がする。
一雨一雨降って、桜の花びらが落ち終わった後は、初夏になる。この春とも夏ともいえないこの季節、本当に心地いい。
天気が良い日、カラッと朝から晴れて早起きをしたくなる。鳥がさえずり、緑の木々を吹き抜ける風が心地良く、絶好の散歩日和だ。何も予定はなくても早起きをして、心地の良い空気を感じていたい、そんな季節だ。
天気が晴れの日、見上げる木々の緑がまぶしい。この時期の緑は、若々しい緑色をしている。逆に晩秋の頃の緑はなんとなく陰りがあるような気がする。
そして春の緑は美しい。春の淡い色の花達と並んでも決してケンカをしないよう、その緑もどことなく控えめだ。
この緑が徐々に夏に向かって勢いを増す。太陽の光りをたくさん浴びて、緑は一層色濃くなっていく。その勢いはすさまじい。
春は何もかもが控えめだ。冬から目覚めて当たりの様子を少しずつ伺うようにそろそろと、始動し出す。